12月決算法人の中間申告と納税
8月は、12月決算法人の中間申告・納税月です(申告期限は8月31日)。
中間申告には、前年度の確定法人税額の2分の1を納税する「予定申告」と、期首から6か月間(上半期)の利益・損失に基づいて納税額を計算する「仮決算」の2つの方法があります。
どちらを選ぶかは企業に委ねられていますが、一般的には、上半期の実績が前年同期と同様であれば予定申告を、著しく悪化している場合は仮決算を選ぶようです。事務負担なども考慮して自社に適した方法を選びましょう(ただし、納税額によっては、予定申告に限定される場合もあります)。
夏祭りへの寄附などの処理
8月は、各地で夏祭りや納涼イベントが催されます。地域密着型の企業では、そうした行事に参加する機会も少なくないはずです。
その場合、会社が提供する社名入りのうちわやタオル、手拭いなどは、原則として広告宣伝費となりますが、現金の寄附や人員の派遣などで生じる費用は、税務上の問題が生じがちです。
たとえば、事業との関連性や支出の目的、供与のしかたなどによって、寄附金か交際費等かが区分されます。適切な処理を心がけましょう。
中間決算棚卸の準備
3月決算法人のなかには、9月に中間決算棚卸を行なっているところも少なくないようです。
網羅的に効率よく進めるためには、段取りが大切です。棚卸の日程や人員が決まったら、早めに関係者にスケジュール調整や準備すべき資料などを指示しておくとよいでしょう。
税務調査への備え
確定申告の処理が一段落した7月は、税務署内で人事異動が行なわれます。それから業務の引継ぎ、調査法人の選定などを経て、本格的に税務調査に動き始めるため、毎年8月後半~11月は、税務調査のピークとなります。
いつ税務調査が来ても対応できるよう、自社の処理を確認し、調査官が疑問をもちそうな点は、きちんと説明できるようにしておきましょう。